引数の文字列コピーに検出したnArgLenを使う

[berryzplus]

PR の目的

-GKEY などの文字列を指定できるコマンドラインオプションを内部変数にコピーする処理で、検出した文字列長を使わずに再計算しているのが効率悪いので、検出済みの文字列長を使うように修正します。

カテゴリ

• リファクタリング

PR の背景

コマンドラインオプションには、文字列値をパラメータとして指定できるものがあります。

たとえば -GKEY の設定はこうなっています。

sakura/sakura_core/_main/CCommandLine.cpp

Lines 420 to 424 in bb83d9d

	case CMDLINEOPT_GKEY: // GKEY
	// 前後の""を取り除く
	m_gi.cmGrepKey.SetString( arg, lstrlen( arg ) );
	m_gi.cmGrepKey.Replace( L"\"\"", L"\"" );
	break;

このPRでやりたいことは lstrlen( arg ) をやめることです。

argの宣言はこうなっていて、nArgLenとセットで宣言されています。

sakura/sakura_core/_main/CCommandLine.cpp

Lines 357 to 359 in bb83d9d

	WCHAR *arg = NULL;
	int nArgLen;
	switch( CheckCommandLine( pszToken, &arg, &nArgLen ) ){

CCommandLine::CheckCommandLine は、オプション文字列 -GKEY="\s+" を受け取って \s+ を検出する関数です。

sakura/sakura_core/_main/CCommandLine.cpp

Lines 75 to 79 in bb83d9d

	int CCommandLine::CheckCommandLine(
	LPWSTR str, //!< [in] 検証する文字列（先頭の-は含まない）
	WCHAR** arg, //!< [out] 引数がある場合はその先頭へのポインタ
	int* arglen //!< [out] 引数の長さ
	)

検出した文字列長があるのにそれを使わず、lstrlen したり省略して wcslen したりするのは無駄だと思います。

PR のメリット

CCommandLine::CheckCommandLine で検出した文字列長を使うことにより、不要な文字列長計算を行わなくてすむようになります。

PR のデメリット (トレードオフとかあれば)

CCommandLine::CheckCommandLine の文字列長検出に誤りがあった場合、文字列値を指定できるコマンドラインオプションの解析結果に悪影響が出るようになります。

仕様・動作説明

仕様・動作に変更はありません。

テスト内容

変更行は全行が単体テスト https://github.com/sakura-editor/sakura/blob/master/tests/unittests/test-ccommandline.cpp の範囲に含まれるため、追加で実施するテストはありません。

PR の影響範囲

文字列値を指定できるコマンドラインオプションを指定したときの動作に影響します。

関連 issue, PR

#1420

参考資料

[AppVeyorBot]

✅ Build sakura 1.0.3159 completed (commit 40ebeb6849 by @berryzplus)

[beru]

問題ないと思います。

case CMDLINEOPT_AT: では既にその方法が取られていますね。

[berryzplus]

レビューありがとうございます。マージしちゃいます。